保佐人と本人の意見が対立したら?

2014-03-10

Q:
知的障がいのある妹はうまく物事を判断する事ができず計算も苦手なため、悪質商法の被害に合った事もあり、母が保佐人として家庭裁判所に申し立てし、母が保佐人に選任されました。しかし母であるという事もあり、妹の行動を制限しすぎるような事があります。父が残した妹名義の不動産を処分したお金で妹が仲間やボランティアの人たちと一緒に旅行に行きたいと言い出した時も保佐人の母は不動産の処分に対し絶対に同意しないそうです。資産は十分にあり、その一つの不動産を処分しても生活に困るような事はありません。兄である私としては、妹の思いを叶えてやりたいとも思うのですが、母が心配する気持ちも分かります。どう対応すれば良いでしょうか。
A:
保佐というのは精神上の障がいにより物事を判断する能力が著しく不十分な者に家庭裁判所が援助者として保佐人を付する制度です。保佐人がつくと、本人が民法に定められた一定の重要な行為を行う場合には、保佐人の同意を得ることが必要になるという制度です。 そして本人が保佐人による同意を得ずに行った行為については、同意が無い事を理由に保佐人が取り消す事が出来ます。 同意という形で本人の重要な行為を行う場合に本人の判断を保佐する事で悪質商法の被害にあったり思いがけない高額の買い物をしたりする事を未然に防ぐ事につながるためとても有効な制度です。

今回のお母様は、娘が将来困らないようにと心配してのことですので、まずはじっくりと話し合う事が重要ですが、本人がどうしても納得出来ないという場合は、保佐人の代わりに家庭裁判所に判断を仰ぐ事ができます。今回の例で言えば、不動産の処分が妹さんの利益を害する恐れがないと認められれば、家庭裁判所の許可を得て不動産の処分が可能となる場合もあります。 そもそも成年後見制度は「自分らしく生きる」制度です。家庭裁判所が保佐人に代わって許可を出す事が出来るのも、自分の事を一切自分で決められないという事が無いようにと認められた仕組みです。保佐人が適正に同意権を行使する事が重要ですが、このようなケースでお困りの際には十分に話し合うとともに、難しい場合は専門家にご相談ください。

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