長寿時代を感じた場面~相続人調査において~
岩村です。
相続人を確定させるため戸籍を収集する際に、兄弟姉妹が相続人の場合で、被相続人が高齢者の場合は、つい被相続人の祖父母の死亡について確認をおろそかにしてしまいがちなことがあります。
ここで、まず兄弟姉妹相続について確認しておくと、
相続人は、
第一順位
配偶者(妻、夫) と 被相続人の直系卑属(子 子が死亡・相続権がない場合は孫、曾孫・・・と下へ続きます。)
第二順位
配偶者(妻、夫) と 被相続人の直系尊属(父母 父母が死亡・相続権がない場合は祖父母・曾祖父母・・・)
第三順位
配偶者(妻、夫) と 兄弟姉妹(兄弟姉妹が死亡・相続権がない場合は甥姪)
下の世代をたどっても、子も孫も誰もいない、上の世代をたどっても親も祖父母も誰もいない ということを確認できて初めて、兄弟姉妹が相続人となります。
相続人は戸籍により確認しなければなりません。
よって、戸籍を収集する際、
被相続人の出生から死亡までの戸籍で子がいないことを確認し、
両親死亡の記載を確認し、祖父母など上の世代の死亡を確認し、
両親の出生から死亡までの戸籍から兄弟姉妹を調査するのですが、
この祖父母など上の世代の死亡の確認をおろそかにしてしまいがちなのです。
被相続人が高齢の場合、その両親は更に高齢のため、その両親が先に亡くなっていれば次は兄弟姉妹!と意識がいってしまい、うっかり祖父母の生存の可能性については頭から消え去ってしまうことがあります。
うっかりしていない場合であっても、被相続人の両親の幼少期戸籍を確認する際に被相続人の祖父母の生年月日は確認できるのですが、明治生まれであることがしばしばであり、明治生まれは現時点では102歳超です。
死亡時の戸籍まで請求しないことがあります。
戸籍で被相続人の祖父母の死亡も確認しなくてはいけないとはいっても、例えば慶応生まれであれば146歳を超えており、常識的に考えて相続人として生存していないことは明らかなので、死亡時の戸籍で確認をとらずとも分かります。。
兄弟相続において、生きていれば109歳の被相続人の祖母の死亡時の戸籍が無いけど大丈夫かなと戸籍一式を金融機関に提出すると、やはりその祖母の死亡の確認のとれる戸籍もくださいと言われました。
最近の案件では被相続人の祖母にあたる方の生年月日が明治35年生まれ、生きていらっしゃれば112歳でした。
既にお亡くなりに違いないと、兄弟の戸籍を役所に請求すると、戸籍担当の方から、被相続人の祖父母も全てお亡くなりですか?と確認の電話をいただきました。
(万が一、祖父母が一人でもご生存されている場合は、兄弟の戸籍の請求権限なしということになるからです。)
どこまでご長寿の方が居らっしゃるのだろうかと気になり、調べてみると、昨年度の国内最高齢者として公表されている方は115歳。
100歳以上の方は全国で5万4397人(昨年度9月時)、広島県内だけでも1662人(昨年度9月時)もいらっしゃるそうです。
これほどまでにご長寿が多いとは・・驚きました。
100歳超えていても生きていらっしゃる可能性が充分にあるのが常識 の社会ということです。
被相続人が高齢者であっても、
・子がいない場合には父方、母方の祖父母まで気をつける
・生年月日から100歳を超えている場合でも、戸籍で生存の有無の確認をきっちりとるべき
気をつけようと認識を新たにしました。
私は長寿になれるか分かりませんが、先日、また歳がプラスされました☆
今日はケーキは無しか~。自分でコンビニで買って子どもと食べようかな~と思っていたら、なんと事務所で温かいお祝をいただきました!(^^)!
かなり久しぶりの誕生日サプライズ☆とても嬉しかったです(^^ゞ


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