新年に、家族で考えてみましょう~お墓の跡継ぎ問題~
新年、明けましておめでとうございます。本年も、宜しくお願い致します。
皆さん、どのような年末年始を過ごされましたか。
私は、例年どおり、実家に帰省し上げ膳据え膳の寝正月。昨日広島に戻ってきましたが、今朝も起きぬけからおなかがいっぱいのような・・・。随分身体も重くなりました。本日が仕事始めでしたので、これからきびきびと動いて余分に蓄えた肉を落とさなければなりません。
さて、毎回私が実家に帰るととまずすること。それは、父と祖父のお墓参りです。帰省の時のお墓参りの習慣は、父が亡くなることになった年の2月の帰省時に、私自身がしばらく祖父のお墓参りをしていないことが気になり、父を誘って一緒にお墓参りしたときから始まりました。
もともとは、父も祖父と同じ寺院に墓地を購入していましたが、父は亡くなる少し前に自らの意思で霊園に墓地を購入しなおしましたので、結果、現在父は自宅近くの小高い丘にある霊園に、祖父は自らが建てた平地にある寺院の敷地内の墓地にと、ちょっと離れたところに眠っています。
従いましてお墓参りにはちょっと時間はかかるのですが、その移動する車中は、父や祖父の思い出話に花が咲きますので、普段は忙しくてなかなか作ることができない、父や祖父に思いをはせる貴重な時間となります。(父が霊園に墓地を移した経緯については、長くなりますので。。。「生きる」ノート「引き継ぐ」ノート~ゴールド・プラチナ2冊のエンディングノートのプロローグをご覧ください。)
お墓参りをする目的は、「亡くなった人の冥福を祈るとともに、家族が無事に暮らしていることを報告し、ご先祖さまに感謝すること」にあるそうですが、確かにご先祖様を思う時間を持ち、その象徴であるお墓をきれいにし参ることで、色々な思いが浄化されるような気持ちになります。
しかし、今その参られる「お墓」は大変なことになっているようです。
「先祖代々の墓」という言葉が表わすように、お墓は将来にわたって引き継がれていくことが想定されて建立されるものですが、少子化や過疎化によって墓守の跡継ぎがいなくなり、今あるお墓が維持できなくなってしまう、又は無縁墓になって放置されてしまうということが多くなり、自治体も頭を悩ませているとのこと。本日の日経新聞には、墓石の不法投棄の記事までが掲載されていました。
今は、納骨堂や合祀墓、樹木葬など、色々な選択肢がありますが、先祖代々のお墓を改葬することについては、親戚の意見や墓守をする人の気持ち、高額な改葬費など、精神的、また金銭的にまだまだ高いハードルがあるのでしょう。しかしながら、次世代に問題を先送りにし、無縁墓にしてしまうのは、「死を弔う」という気持ちをもつ数少ない動物である人間として、とても残念なことだと思います。
もし、前記のようなことを危惧されている方は、まだ始まったばかりの今年は、家族、一族でお墓の事を考えてみる年にしてみてはいかがでしょうか。選択できる形を学び、時間をかけて親族で話し合うことで、必ずや自分が元気なうちに納得できる解決策が見つかることと思います。


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