休眠口座(休眠預金)は、誰のお金?
藤原です☆
先日、「ろうきん友の会さん」から依頼を頂き、エンディングノートの勉強会をさせて頂きました。その時の記事が「さんぽみち2014夏vol.17」に掲載されました。
定番の「ろくろを操るポーズ」で写真を撮って頂き、ありがとうございました。
さて、エンディングノートの勉強会で、よくお話させて頂く「休眠口座」について書いてみます。
① 休眠口座(休眠預金)とは
金融機関に預金として預け入れたまま、長期間(10年以上)その口座へ預金者側から入出金などの取引が行われなくなり、金融機関側から預金者への連絡も取れなくなった状態の預金口座のことである。(ウィキ先生より)
② なぜ休眠口座ができちゃうの
県外に引っ越しする事になったにもかかわらず、わずかな金額だからと解約手続きをせずに、そのまま放置状態になるケースもあるでしょうが、一番の原因は、相続が発生したにもかかわらず、相続手続きをせずに放置状態になるケースではないでしょうか。
③ 休眠預金は毎年どれくらいの額になると思いますか
5月12日付の日経新聞の記事によると、毎年全国で800億円以上発生するそうです。毎年ですよ。800億円ですよ。
④ 休眠預金は誰のお金になるの
元はといえば不特定多数の個々人のお金。
でも、金融機関も永遠に預金を管理しつづけないといけないというのも酷といえば酷。
時効消滅(銀行の場合は5年・信用金庫の場合は10年)で、金融機関のモノになってしまってもイイの?
(現時点では、金融機関は預金者に対して時効消滅後でも払い戻しに応じてくれているとのことです。ただし、金融機関によっては、休眠口座管理手数料を設定しているところもあるそうです。)
⑤ 日本政府による休眠口座活用の動き
東日本大震災の際に、休眠預金を復興財源として活用してはどうか!というニュースがあった事は記憶に新しいと思います。
色々と活用案は浮上しているとの事ですが、まだまだ具体化はされていません。
英国では休眠預金を使って社会起業家を育て、雇用や教育などの分野での問題解決に成果を上げていたり、韓国も休眠預金の資金で、低所得者への看護事業や教育事業などを実施しているとの事。(5月12日付の日経新聞より)
⑥ 休眠預金にしない為には(パート1)
今一度、自身の通帳の管理を見直しましょう。
昔と違って、金融機関の数も増えています。一人一冊の時代ではなく、5通~10通の通帳を持っていても珍しくありません。
管理がしやすいように、まとめられるものはまとめていきましょう。
⑦ 休眠預金にしない為には(パート2)
万が一の為に、金融口座の情報を書き留めておきましょう。
そして、書き留めた情報の存在を、自分の大切な人に、しっかりと伝えておきましょう。
休眠口座の大半は、相続発生後に放置されるケースです。
「放置される」というより、「金融口座の存在を知らないから、手続きの取りようが無い」と言ったほうが正しいでしょうか。
「自分のお金を、自分の大切な人に、キッチリ引き継ぐ」
⑧ 解決の方法
エンディングノートを活用してみましょう。
もちろん、白紙のノートに伝えたい情報を書き込んでも構いません。
大切な人に、自分の伝えたい事が伝われば良いのですから。
ただし、白紙の状態から自分の伝えたい事を書き残す事は、中々難しいものです。
エンディングノートでは、あらかじめ、伝えるべき項目をノートにしていますので、項目を見ながら、自分に必要な項目を書き込む事ができ、漏れなく情報を残す手助けとなると思います。
また、エンディングノートを大切な人と一緒に読み書きする事は、希薄化してきている家族関係に、輝きをもたらす一助になると思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。


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